2017年10月7日土曜日

本気で使える?家庭用インクジェットで高精細プリント

家庭用のインクジェット複合機が一般的になり、我が家でも昨年末にエプソンの「EP-807AW」を購入しました。ワイヤレスでスマホから印刷できるのがとても便利で、提出物のスキャン、コピーなど家族の利用率も高い。ただ、写真プリント用として本気で使ったことは一度もありません。プロ写真家向けのモデルではないし、ときどき面白く撮れた子供の写真をL判に印刷するくらいです。



きっかけは銀塩プリント


プロラボにL判で依頼した3枚の中で、特にプリント映えした1枚がありました。北アルプスの「燕岳」の写真です。本当に高精細に印刷されていて、プリントを眺めていて飽きない。これは登山記録として引き伸ばす価値がありそうです。しかし、L判以上のプリントサイズはKGサイズから四切ワイドまで対応していて、どの位の大きさで頼むべきなのか見当もつかない。そこで、プロラボに再度依頼する前に、家にあるインクジェットプリンタである程度イメージを具現化しようと考えました。

 

ところが、家庭用のインクジェットで繰り返し印刷していると、時々ですがプロラボ並に高精細にプリントされることに気づきました。業務用のレーザープリンター並に??最初はとても不思議でしたが、何枚もあれこれ設定を変えて印刷した結果、以下のおすすめ構成と設定を見つけました。






おすすめ構成

  • 家庭用インクジェットプリンタ:6色対応モデル
  • 写真印刷ソフトウェア:エプソン「E-Photo
  • 写真用紙:富士フイルム「画彩(かっさい)写真仕上げPro」またはエプソン「クリスピア(高光沢)」 
  • 写真データ:E-M1 Mark IIで撮影したハイレゾショットをRAW現像したJPEGまたは16〜20MPの写真を複数合成したパノラマ写真のJPEG


エプソンは、まもなく低インクコストモデルの新プリンタをリリースします。二桁シリーズが上位モデル。染料インク対応で、写真展など大量印刷する人向けです。





E-Photoのオートフォトファイン!EXと、OLYMPUS Viewer3のダイレクトプリントを比較した結果、より高精細に印刷できるのはE-Photoです。オートフォトファイン!EXとても優秀です。 写真用紙の画彩(かっさい)とクリスピア(高光沢)は、正直どちらでも印刷結果は同じで裏地の素材が違う程度か。

高級写真用紙のPICTORICO(ピクトリコ)は今回未テストです。写真データは、KG, 2L〜A4の大きさで山岳写真をプロラボ並に高精細にプリントするとなると、L判ですらハイレゾショットをRAW現像した写真やパノラマ写真のデータが必要でした。







E-Photoのおすすめ設定

  • プリンタ設定
    • 用紙種類:写真用紙(高光沢)
    • 印刷モード:高精細*「きれい」は印刷結果にスジが出る
  • 位置調整
    • 写真の大きさ:(任意)スライドバーで余白を調整可能
  • 画像補正
    •  オートフォトファイン!EX
    • 補正モード:標準
    • 補正量調整:中央
    • くっきりあざやか:OFF
    • 明るさ:中央
    • イメージ・ビジュアライザー:OFF
    • 赤目補正:OFF

かなり時間をかけて検証したのですが、結局デフォルト設定が一番自然で綺麗だったというオチでした(汗)。エプソンフォトポータルには沢山のプリントテクニック講座が掲載されており、特に中井精也氏の解説が大変参考になりました。エプソンユーザーでまだ見ていない人は是非!下記コンテンツの閲覧は、会員登録(無料)が必要です。

簡単に抜粋すると、以下のような制作フローとなります。
  1. 飾る場所をイメージして額を選ぶ
  2. 額を活かす写真を入れる
  3. 額、マット、プリントの余白などを考慮してプリント 
  4. 一昼夜(24時間程度)乾燥させる。
    • 吸湿性のあるコピー用紙など重ねるとベター
    • コピー用紙を重ねる際は印刷面を完全に覆う
    • 色が落ち着くのは1日後
    • ドライヤーや直射日光で乾燥させないこと




フレーム選び


高精細にプリントできたので、燕岳山頂のパノラマ写真をフレームに入れることにしました。お店で散々悩みましたが、最終的に紙のフォトフレームに落ち着きました。写真の出し入れが簡単で、軽くて持ち運びしやすい特徴があります。フレームの色は、壁の色に合わせて白を選択しました。これでずーっと家の中で燕岳の頂上を眺めることができます😆


KINGのA4フォトフレームには、シャッフルプリントした子供達の写真を入れて居間に飾る予定です。額色は、ブラウンとナチュラル以外にグリーン、ホワイト、紫、ピンクがあります。裏面の留め具が従来のプラスチックタイプではなかったので、このシリーズにしました。






今回の経験から、プロラボに依頼する銀塩プリントは2Lサイズにしました。2Lのフォトフレームにそのまま入れてもヨシ、A4のフォトフレームに入れて余白を楽しむこともできます。スライドマウントの表裏とサイズ指示は、店員さんと一緒に考えて相手先が間違えないように再依頼。こちらも違った意味で思い出の一枚となりそうです。銀塩プリント用紙は独特なので、プリントと台紙の間にガラスを移動して紙の風合いも楽しめるようにしたいと思います。

結果は、、、



L判のときも感じていた、銀塩プリントのきめ細やかな階調の差。これが2Lサイズになるとより目立ちます。6切、A4とサイズアップすると、更に差は大きくなるのかもしれません。富士フイルムのRPプリントネオを頼む場合は、2L以上が良さそうです。






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